ドキドキする。
そう思いミーティングを受ける。
「明日は市大会だぞ。」
そう言った先生の言葉に、また。
ドキっとする。
ついにここまで来た。
光丘ソフトチームで三年間毎日続けてきた部活。
夏の大会が始まるのだ。
「はい!」
と告げたみんな。
1人1人の意気込みを告げた。
部長は泣いていた。
みんな涙を堪えた。
明日何があるかは分からないけど、ただこの夕日の沈みかけたグランドに伸びた影達は、気合いと少しの不安がつまっていた。
「お前らは安心しろ。こんないいチーム他に見たことない。今は今出来ることをするだけだ。信じろ。楽しんでこい。」
この言葉は先生がグランドに刻み、みんなの心にも刻まれた。
‘最高のチーム’
ここにいれた事を改めて光栄に思った。
もちろん、辛いことも沢山あった。
泣いて、疲れて、ボロボロで。
止めようかとも思ったけど、続けたかった。
仲間がいたから。
やっとここまで来れたんだ。
そうするとミーティングが終わり、立ち上がる。
泣くな、泣くな。
そして赤く染まったグランドに、三年間の思いを混め、影を集めた円陣を組む。
『打倒小桐間!!』
『おー!!!』
合わさった声がこの高く広い空に響く。
涙が止まらない。
ついに僕等の夏が始まる。