おかしい…


「ねーねー垢音??」



「ん??どうした??」



「廊下誰もいなくない??まさかホームルーム始まってる?!」



そう。



保健室から出ると廊下には誰もおらず、静まり返っていた。



「まっさかぁ~」



ちょっと焦った表情で垢音がケータイを開き時間を確認する。




その瞬間…



――…バッ!!



垢音があたしの腕を掴んで走り出した。



あっちゃー…



やっぱり始まってたか…



あたしたちは全速力で走った。



入学初日から遅刻じゃん。



きょう目立ってばっかだよ…