「な、優奈。」

「な、何?」

「手ぇ繋ごうぜ。」

「な、なんで?別にいいけど・・。」

いつもの帰り道。

恋人繋ぎで、手を繋いで帰るのは

もう当たり前のこと。

劉がいっつも言うからね。

「ほら、手ぇかせよ。」

「う、うん。」

いつものように、差し出された手のひらに

手を重ねる。

指を重ねて強く握ると

なぜか、いつもよりもずっと緊張した。