「もう歩いてへーきなの?」

「だから、へーきだって。」

それから、どれくらい経っただろう?

閉会式も済んじゃって

あたし達も帰宅することに。

劉が心配で、離れられなかったあたしまで

閉会式は不参加になっちゃった〔笑〕



「優奈ー?どこ行ってたのー?」

「保健室。」

「ずっと!?」

「・・・うん。」

劉には、先に靴箱に行ってもらって

一応ハルちゃん達に顔を出す。

まぁ、心配かけちゃったよね。

「もー。ドンだけ心配なのよー。」

「ゴメン。」

「いいけど。じゃあ、またね。」

「うん、明日ねー。」

バイバイ、と手を振って

あたしはハルちゃん達と別れた。



「お待たせ。」

再び、劉のところに戻って

隣に並ぶ。

「別に待ってねーし。」

「そう?」

ふっと微笑む劉に

なぜか、あたしまで笑顔になった。