夢の中で見た君。

「んじゃ、行ってくるわねー。」

「「行ってらっしゃい。」」

劉もあたしも

諦めて、苦笑いで手を振る。

ぶっちゃけ、夕食なんて

どうにでもなるし。

がちゃ、とドアの閉まる音がして

ふぅ、と2人で溜め息をつく。

「・・・どうする?」

「・・・俺、作ろうか?」

「そ、そうして。」

あたしは劉にまかせることに。

だってだって・・・。

料理、めんどいんだもん。



「優奈ー。出来たぞー。」

「わっ!美味しそっ!」

それから、30分後。

劉の手際は、なぜかめっちゃよくて

すぐに料理は出来上がった。

しかも、ちょー美味しそう。

「劉、すごすぎっ。」

「コレくらいはな。」

なんで、こんなこと出来んだろ?

そんなことを思いながら

あたしは料理に手をつけた。

思ったとうり、めっちゃ美味しくて

あたしはいつもよりいっぱい食べてしまった。

・・・太るかなぁ?



「ゆーなー。目ぇ据わってんぞー。」

「んー・・・?」

いっぱいご飯を食べれば

当然眠くもなるもの。

あたしはソファで、うとうとしていた。

「おーい。んなとこで寝たら、風邪引くぞー。」

「・・・う・・ん・・・。」

「ったく。ちょっと我慢しろよ?」

劉が、あたしにそう言った瞬間

あたしの身体は、ふわりと宙に浮いた。