「優奈ー?おはよー。」

「おはよ、ハルちゃん。」

ハルちゃんは、中学校時代からの

あたしの友達。

「今日はあんまいないねぇ。」

「そだね。」

あたしには、なぜか変なものを見る能力があるらしく

何年もソレで苦労した。

ハルちゃんとは、ソレ関連で仲よくなったんだけどね。

「そーいや今日さぁ・・・。」

「うん、どしたん?」

珍しくハルちゃんが困った様子で話し始める。

何かあったのかな?

「変なのに足引っぱられて、転びそうになったのー・・。」

「マジ?それやばくない?」

あたしも、よくあることだけど

何回もあると流石に怖い。

なんせ、ふつーの人には見えてないから

相談のしようもないし。

「それはいいんだけどさぁ。」

「えっ!?それが困ったことじゃないの!?」

「もう一個あって。・・・あたし、彼氏と別れた。」

「えぇー!?あんなに仲よかったのに!?」

ハルちゃんの彼氏は、2コ年上の先輩。

つい最近まで、リア充モードだしまくりで

だだ漏れピンクオーラだったのに。

「もー飽きちゃった。それより、優奈は彼氏作んないの?」

「あたし?」

あたしは、まだ引きずったままだからなぁ

あの夢のこと。

あたしの第1の夢は

“夢の中の君に、会うこと”

なんだから。