「・・・あたしは、アンタの思いには答えられない。」

「知ってる。」

「だ、だから・・。」

「でも俺は、お前から離れたくない。」

・・・なんでそんなに、真剣な目して

言うのよ。

そんな目で見られたら、何もいえなくなる。

「・・・アンタ、家は?」

「ねぇから、そこらでやってくつもり。」

「あたしんち、来てもいいよ。」

「えっ・・・?」

「・・人助けだから。勘違いしないでよね。」

そんなの、嘘だよ。

本当はあたしだってね、あたしだって

アンタのこと、待ってたんだよ。

でも、でもね

まだ、時間が足りないから・・・

時間をちょーだい・・?

「さんきゅ。」

「・・そんな嬉しそうな顔すんな。ばか。」

あたしは、劉の顔をわざと見ないようにして

呟いた。



「ここが優奈の家?」

「そうだけど?・・・入れば?」

「おう。」

母さんには、適当に説明すればいいかな。

多分わかってくれると思うし。

「ただいまぁ。」

「お帰り。って・・あんた、この男の人・・・。」

「あ、ちょっとコレは事情があってね・・。」

「彼氏でしょ!?」

げっ・・・

なんつー勘違いすんだ・・。

「と、友達っ!だから、その・・・あたしの家に置くことにしたから!」

「えっ・・?」

「とにかく、そーゆうこと!じゃあね!」

あたしは劉の手を引っぱって

自分の部屋へと引っ込んだ。

「ふぅ・・・。」