「あたしは昔から強いけど?」

「昔は泣いてたろ?あーゆうのに会ったら。」

「・・・。」

・・やっぱり、わかってるんだ。

昔のあたしは、弱かった。

生まれたときから見えてたから

皆の目には映ってないと知ったときは

すっごく怖かった。

なんであたしだけに、あんなのが見えるんだろうって。

病気なんじゃないかって。

化け物までもが映ってる、あたしの目が

怖くて怖くて

外に出られないときもあった。

でも母さん達には相談できないし

だからハルちゃんと会ったときは

すごく嬉しかったんだ。

だって、あたしとおんなじだったから。

おんなじものが、ちゃんと見えてたから。

「あそこにいた友達、お前とおんなじなんだろ?」

「うん。」

「よかったな。」

劉は自分のことのように、嬉しそうにしていた。

なんでそんなに、あたしのことを

思ってくれてるんだろう?

「劉は・・・なんであたしが好きなの?」

「誰にでも優しいお前が、俺は好きだから。」

「どうゆうこと?」

「お前1度だけ、妖を手当てしたことがあったろ?」

「・・・うん。」

「お前は、自分を襲うかもしれない奴にだって、優しくできる奴なんだよ。」

そんなこといきなり言われたって

・・・困るじゃん。