あたしは死を覚悟して、目を閉じた。

その時。


“俺にはお前しかいないんだよ!”


そんな劉の声が

頭の中に響いた。


あたしが死ねば、劉も消える。

劉はそう言ってた。

きっと冗談じゃないだろう。

劉はそうゆう奴だから。

・・・

劉を、消すわけには

殺すわけにはいかない!



幸い、身体は拘束されてないようだ。

制服のポケットに手をつっこんで

ずっと忍ばせていたものを確認する。


本当は使いたくなかったけど・・・

先に先手を打たないと

あたしが殺される。


あの時、決意したんだ。

“あたしは劉のために戦うんだ”

って。