【ハルand鏡said.】

「優奈!」

「優奈ちゃん!」

あたし達は、必死に手を引っぱった。

でもあたし達の握力なんて

妖に敵うわけがない。



「どうしよう、鏡。」

「ゆ、優奈ちゃん・・・。」

鏡は、連れ込まれた場所

〔地面なんだけど、今はどうもなってない〕

を見ながら、呆然としていた。


あたし達は、守り抜けなかった。

あんなに大事な親友を

守ってやれなかったんだ。


あたしと、鏡の頬に

自然と1筋の涙が流れた。