「学校・・・いっぱいいる・・。」

「だな。避けてかねーと。」

「う・・・ん。」

行かなきゃいけないのはわかってるのに

どうしても、1歩が踏み出せない。

・・・校門の前で立ち尽くしたまま

動けない。



「優奈?」

「ごめっ・・・。怖くてっ・・・。」

「当たり前だっつーの。俺が抱えて行こうか?」

「で、でもっ・・・。」

「こーゆう時くらい甘えとけ。」

劉は、あたしの返事も聞かずに

身体を宙に上げてしまう。

「きゃっ・・・!」

「俺がいるから。大丈夫。」

あたしは怖くて

劉の肩に顔を埋めた。