「あれ・・・?」

気づいたら、あたしの時計は16時を指してて

眠ってしまっていたことを知る。

「はぁ・・。ふつーの子になりたいよ・・。」

ポツリと言った1人言。

なぜか大きく、保健室に響く。

なんで、あたしはふつーじゃないの?

どうしてあたしは

皆と違うの?

ふつーになりたい、それだけが

あたしの夢なのに。

なんで、本当に欲しいものって

手に入んないんだろうね。


「優奈ー?いるー?」

「ハルちゃん・・・?」

「そーよ、鏡もいるよ。」

少しだけ心配そうにあたしを見る

ハルちゃんと鏡ちゃん。

「ゴメン、心配かけて。もう大丈夫。」

「よかったです・・。」

「じゃ、帰ろ?」

「うん。」

あたしは、ハルちゃんと鏡ちゃんと

保健室を後にした。


「わっ・・・。」

「すごい人だかりですねぇ・・。」

「何かきてんのかな?」

門には、すっごい量の

女の子達。

かっこいい人でも、きてんのかな?

あたしが、無視して門を通ろうとすると・・・

「おい、優奈っ。」

と、後ろから呼びかけられた。

「・・・り、劉・・?」

「他に誰かいる?」

劉は、あたしの前まできて

ニヤリと微笑んだ。