あの後あたしは、

学校だから、と言って劉と別れた。

それは嘘じゃないけど

動揺してたから、早く1人になりたかったんだ。

「優奈ー?どうしたのー?」

「ゴメン、ちょっと具合悪いや。」

「大丈夫ですか?」

「保健室行ってくるね。」

あたしは、心配してくれる2人に

悪いなぁと思いながらも、保健室へと向かった。


「失礼します。って・・あれ?センセーいない。」

保健室の中は、誰もいなくて

あたしは待ってるのも、呼びに行くのもめんどうだから

勝手にベッドを使わせてもらうことに。


「・・・なんでよ・・。」

なんで、アイツは悪魔なの?

なんで、なんで・・・

こんなに待って、やっと会えたのに。

出来ることなら、劉の胸に飛び込みたいのに。

・・・どうして、人間じゃないの・・?

「ばかぁ・・・。」

夢で見たままの

かっこいい顔だったなぁ・・。

切れ目も、黒髪も

変わってなかった。

でも、あたしが見たアイツには

尻尾と耳が生えている。

黒い、悪魔のしるしが。

「どうしたらいいの・・・?」

あたしは、劉を選んでもいいの?

ダメなのは、知ってる。

許されるなら、劉と付き合っていきたい。

でもね、でもね


あたしには、どうしていいか

わかんないの。