「そーいやぁ、お前も耳弱いよなぁ?」

「きゃっ!な、何すんの!?」

「さっきとおんなじこと。」

片手で、あたしの肩を押さえて

もう一方の手で、つんつんと耳を触ってくる。

劉は爪が長いから、それが擦れてくすぐったい。

「きゃっ・・。ちょ、ちょっとっ・・・。」

「なんて言ったってやめねーかんな。」

「よ、夜っ・・・つきあうからっ・・・!」

「・・・それ、反則//」

劉はそう言ったきり

触るのをやめて、あたしから少しだけ離れた。

そんなにいきなり離れられると・・・

ちょっとさみしいじゃん。



「劉?」

「・・・近づくなって。」

「・・・なんで?」

「今すぐお前を、襲いたくなるから。お前がそばにいるだけで、俺は煽られる。」

「・・・いい・・よ?」

「は・・?」

「いつやっても一緒でしょ。今でもいいよ。」

劉は少しだけ、いいやすっごく

驚いてた。

でもね。

劉があたしを“好き”って言ってくれるのと同じくらい

あたしも劉が

“大好き”なのよ。



この後あたし達は、欲望に任せて

お互いを求め合った。

そう・・・

この後、どんな悲劇が待ち受けているのかも知らずに・・・。