「・・・ん?」

あたしが目を覚ましたときには

そこはもう、あたしの部屋だった。

・・・なんだ、夢か。

はぁ・・・

びっくりした。

「お、起きた。」

「きゃあ!!」

「大声だすなっ!」

「むぐっ・・・!?」

いきなり塞がれた口元。

ゆ、夢じゃなかったのーーーーっ!?

「優奈?どした?」

「・・・夢じゃ、ないの・・・?」

「何言ってんだ?」

あたしのことを覗きこむようにして

顔を見てくる。

「・・・な、名前は?」

「は?」

「アンタの名前。」

「俺は、劉〔りゅう〕。よろしく。」

劉、かぁ・・・。

って、コイツ、耳と尻尾

引っ込めてる!

しかも、なんでうちに

入り込んでんの!?