「ちょっと、我慢してろよ?」

「えっ!?何するつもり!?」

「傷、直すんだよ。」

男はあたしの傷に口元を寄せて

チュっとキスをした。

「きゃっ・・・//」

「っと、動くなって・・。」

傷を塞ぐように、キスしてくる男。

「・・・もういいぞ。」

「わ・・・。な、なんで治ってんの!?」

コイツ、コイツ・・・。

「俺、悪魔だから。」

・・・人間じゃない・・?

「あ、悪魔?」

「そ。尻尾見る?後、耳も。」

そういったとたん、

ピョコンっと飛び出た黒い耳

後、黒い尻尾。

いかにも悪魔の尻尾みたいな。

「優奈を、迎えにきた。」

悪魔は、あたしに微笑んだ。

綺麗な切れ目で、

不思議と魅入ってしまうような。

その瞬間

あたしは意識を失った。