「ここって?」

 『俊の墓。』
 
 「え?」


 私はお墓参りに来たことが無かった。怖かったから。泣きたくなかったから。

 
 『いい加減、会ってあげたら?』

 「・・・うん。」


  
   矢吹 俊


 お墓にはそう書かれてあった。


  「俊…。ごめんね…ごめんね。それとありがとう。忘れないよ?愛してるよ?

  大好きだからね。」