イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*

病院行った?

……明日にでも、一緒に行く?

俺も行くわ。

……ああ。11時な。うん、わかった」


携帯を切るなり、ぼそっと言った。


「やっぱり生理が来てないってよ」

「でしょ?」


勝ち誇ったように言うあたしを、どこか情けなさそうに見る。


「……金が要るって言われた」

「……うん、それはしょうがないよ」


亮介さんは、はぁ、とため息をついた。


「……何十万もかかるんだろ?

そんなに金ねぇよ」

「……そんな情けないこと言わないで、もうちょっとしっかりしてよ」


この甲斐性なし!

……いやいや。

これは、本当は全部あたしのせいだ。