押しつけられた鞄を持って塩素たっぷりのプールに向かおうと踵を返したわたしを呼びとめる声。






「そーいや、今度、某ブランド服の撮影・・・・シーズンの誰かもっつってたな。」






・・・なんなのその


『え?こんなところに隠しアイテム?』的な発言。









「ワタクシは今、アナタ様のお言葉に対し、質問の権利はゴザイマスカ?」



「ねーよ。」




「シーズンの誰!?撮影いつ!?どこで!?スタジオ見学とか言って私を連れて行って!いや、連れて行け!」




「ヤダねッ!てか、勢い質問してんじゃねーよ!」




「お願いお願いお願い。一生のお願いっ!!」




「オマエの一生のお願いは聞き飽きたわっ!つか、・・・ハクトじゃねぇって!」







レージをぐらぐら揺すっていたわたしは、その時点でガクッと肩を落とした。