フェイス

「いいじゃん、最終的に室内犬として扱ってあげたんだし」

「そういう問題じゃねぇ!」


 そう言えば、私がまりちゃんの家に泊まった次の日、春平は妙にくたびれていたっけ。

 何があったのかも言わなかったし。

 そのやりとりをもうちょっと聞いていたかった。

 けれど、ついに痺れを切らしたお子様な“あの男”に引っ張られた。


 でも、私は今幸せ。

 それだけは胸を張って言える。