「お前、俺のこの数年間の我慢とか葛藤とかをどうやって責任取るつもりだ?」

「し、知らない、全然知らない!」


 そんなの勝手に抱え込んでいたんじゃない!


「風音、お前は俺のモノだ。お前の心は俺と共にある。そうだな?」


 ずるい、ずるい、ずるい!

 どうして、この男はこんなにずるいのか。

 絶対に私が頷くしかないとわかっている。


「だから、俺はお前のモノだ。お前が独占しろ、命令だ。いいな?」


 はっきりと響く言葉、ずるいずるいと思うのに。

 でも、やっぱり純粋に嬉しくて、考えるまでもなく返事をした。


「はい」