『あなたのお嫁さんになりたい』


 幼く無知だった私は言った。


「それはできない』


 彼は言った。


『身分が違うから?』

『そうじゃない。 お前を好きになることはない』


 その言葉に私は打ちのめされた。


 それでも、側にいたくて、春平と共に仕えることを選んだ。

 だから、これはそうやって周りを利用した報い、当然の罰、そう思っていた。