「えっと、あのね、私、永添ちゃんの味方なんだよ?」


 味方、不思議な響き。

 一体、何をもって味方だと言うのか。


「あの男と付き合っているっていう3年B組のイトウ先輩じゃないんですか?」


 この伊東先輩はあのイトウ先輩じゃないのか。

 イトウ違い?


「つ、つつつつ付き合ってる!?」


 伊東先輩は素っ頓狂な声をあげて、オロオロし始めた。


「ち、違う、全然、違う!」


 必死の否定だった。