「ほれ、テープ持ってきたぞ~」
お喋りしながら待っていると、
片手にガムテープを持って
ポリポリと頭をかきながら
寺田先生が入ってきた。
「あ、先生じゃん」
「ほんとだ」
あたし見せに行くね、と
紙を持って先生の元へ駆け寄る。
「せんせ」
先生は額の汗をタオルで拭きながら
「廊下ほんまあっつぃわぁ」
と笑った。
「んで、何ー?
メニューできたんか?」
「あ、うん。
一応こんな感じにしようかと
思ってるんだけど...」
先生があたしが持っている紙を
覗きこむ。
ひとつひとつ
メニューの説明をしていくあたし。
「で、これは
安く売ってるお店があるから...」
「こっちはそれがいいんちゃう?」

