病院で気分の悪くなった私は、

ベッドで横になっていた。

…トントン。

「はい」

私の返事で、先生が入ってきた。


「…先生」



「癌が、大分進行してます。

もう時間がありません。

お腹の赤ちゃんは、まだ小さいけど、

生きていくことは可能です。

一週間後に、手術しましょう」


「本当に、赤ちゃんは、大丈夫ですか?」


「あなたの体が限界です。

私に従ってもらいます。

赤ちゃんは、何がなんでも、助けますから」


私は、黙って頷いた。