月夜の翡翠と貴方


肝心なところで、賢くないんだから。

仕方が無いから、助けてあげる。

せいぜい運がいいと、思いなさいよ。


ガサッ……

ポニーテールを舞わせて、女は木の枝から飛び退いた。






「…ん」

気づけば、寝ていたようで。

身体の節々が、ギシギシと痛む。

痛みに眉を寄せながら、目を開けた。


…見えたのは、やはり鉄鋼の柵。

薄暗い空間のなかにある、檻。


…閉じ込めたのが、ルトだったら良かったのに。


それならば私は、ずっとずっとここにいるのに。

「………ふ」

自分で考えておいて、笑えてくる。