月夜の翡翠と貴方



何も言わずに笑って誤魔化す私を、ミラゼは不思議そうな顔をして見つめた。


「なんだかんだ言って、ジェイドちゃんがいちばん謎よね」


その言葉に、ぎくっとした。

あはは、と乾いた笑みを浮かべる。

話をそらすために、「ナイフ、ありがとうございました」と言った。

「ああ、いいのよ。最後に役に立ってよかったわ。見事だったわね」

「ありがとうございます」

酒が入っているせいか、あまり深くは聞かれなかった。

それにほっとして、視線をちらりとルトへ移す。

こちらの会話など気にもとめていないようで、彼はリロザと楽しそうに談笑していた。


…まぁ、別に何とも思わないが。

そこで、ミラゼがふふ、と微笑んで言った。


「そういえば、ジェイドちゃん。愛しいご主人様って、どういうこと?」


…あ。

ミラゼの発言に、リロザもこちらを向く。