月夜の翡翠と貴方



そしてルトとミラゼを、強く見つめる。


「…今回は、本当にふたりのお陰だ。依頼を受けてくれて、心から感謝している」


その真剣な物言いに、ルトとミラゼはふたりして吹き出した。

「なっ…なぜ笑う!」

ルトは笑いながら、「いや、ごめん」と言う。

「こちらこそ、信頼してくれて嬉しいですよ、リロザ様」

茶化したように言うルトに、リロザが口を尖らせた。

「わ、私が礼を言うのが、そんなに可笑しいか」

「違うわよ」

同じく笑いながら、ミラゼはリロザをしっかりと見つめた。


「頼ってくれて、嬉しいわよ」


美しい、微笑み。

リロザが照れたように頬を赤らめ、「そ、そうか」と言う。

そんな三人のやりとりを、ムクギは優しい瞳で見つめていた。

良い光景だな、と私も思う。


「そういえば、ジェイドちゃん。今日凄かったわねぇ」

酒が入り上機嫌になったミラゼが、明るい口調で言った。

「あんな動きが出来るなんて。びっくりしちゃったわ」

「…あんな動き?」

問い返すと、ミラゼは「かわしまくってたじゃない」と言う。

「ナイフとか」

「ああ………」

....流石に、慣れているから、とは言えない。