月夜の翡翠と貴方



少しの装飾も、あまり目立たないことも良い。


「お決まりですか?」


店員の言葉に、「ああ」と言った。

「これと、靴も下さい。でも、もう少し見ていたいんで、良いですか」

「どうぞ。お好きなときにお呼び下さい」

そう言って、店員は自分の席へと戻っていく。

ジェイドを見ると、不満げな顔をしていた。

「どした?」

「……何、もう少し見ていたいって。早く脱ぎたい」

「えー、いーじゃん」

...俺は、今このときしかこの姿を見られないのだ。

ジェイドの気持ちもわかるが、こちらはずっと眺めていたい気分にさえなる。

髪の色を見て、寒色系の青とか緑が似合うと思っていたが、橙は彼女の印象を明るくさせていた。

可愛い、という感想が最初に出てきたのも、無理はないと思うんだけど。