月夜の翡翠と貴方



もう、気にしていてはキリがないと思い、視線をじっとこちらをみているルトに移した。

店員がルトにどうですか、と言う。

彼は、笑う事も感嘆する事もなく、至って普通の顔で、こちらを見ていた。

「ん〜…いや、普通に綺麗なんだけど。似合ってるけど……………んー」

『けど』、なんなんだ。

はっきりと言って欲しい。

というかその反応、つまりは『微妙』ということだろう。

逆に、笑われたほうがましな気さえしてきた。

「なんか、しっくりこないんだよな。他になんかありませんか」

ルトがそう言うと、店員は次々に別のものを持ってくる。

当然のごとく私は今のドレスを脱がされ、店員が新しく持ってきたドレスを着た。

しかし、それもルトのお気に召さない。

何度かそれを繰り返すが、結局ルトはどれにも納得しなかった。