「ほっといてごめん。いきなりこんなとこ連れて来といて言うのも何だけど、楽しも?」
今まで見たことのない、はじけたルトの笑顔が視界に広がる。
「……………うん」
ルトが楽しんでいるのだから、ここで私がつまらなそうにしていても悪い。
何より、初対面の私に対して、酒場の人々はこんなにも良くしてくれている。
ルトと一緒に旅をしている、というだけで、私がどんな人間かもわからないというのに。
ルトに手を引かれ、人々のところへ向かう。
戸惑いながらも、私は酒場の人々と様々な話をした。
上手くルトとの関係をごまかしながら、会話に詰まったらルトが助けてくれる。
それなりに場が盛り上がり、時間を忘れて喋った。
*
どれくらい時間がたっただろうか。
しばらく酒場の色々な人と話をしていた。
私は酒を飲めない、と遠慮したのだが、他の人々は段々と酔いが深くなり、最初のような喋りではなくなってきている。



