月夜の翡翠と貴方



クランがスジュナのもとへ行ったのを見てから、隣にルトが居るのに気づいた。

ルトはスジュナとラサバを見て、静かに笑っている。

そこで、こちらの視線に気づいた。

「ん?」

「あ…いや、よかったなと思って」

ルトは「だなー」と笑った。

改めて、ふたりを見つめる。

スジュナは、ラサバに抱きしめられ泣いていた。

ラサバは泣き笑いしながら、スジュナの頭を撫でる。

ふたりを囲う人間は、奴隷であった少女に優しい視線を送る。

...新しい「家族」を、優しく迎える。

そんな目の前の光景を、私はただただ見つめていた。






すべての事が無事終わり、そのままルトと私は、ラサバ、スジュナと食事へ行った。



「おぉぉ…すみません、ご馳走する事ぐらいしか出来ず…」

食事が運ばれてきたところで、ラサバはフォークを片手に悔しそうに唇を噛んだ。