月夜の翡翠と貴方



スジュナはその様子を、唇を噛んで、瞳に涙を溢れさせて見ていた。

ラサバも瞳を潤ませている。

座長はラサバを見つめ、ふ、と笑った。


「...今日のお前は、見た事のないしっかりとした目をしていた。初めて見たよ。守るものがあると、人は変われるのだな」


ラサバは眉を下げ、瞳をきつく閉じた。

涙を堪えている。

座長は立ち上がり、皆に呼びかけた。


「これから、スジュナは家族だ。よろしく、スジュナ」


わぁっ、と、スジュナが私の胸へ飛び込んできた。

小さく嗚咽を漏らし、声を上げて泣く。

そんなスジュナをぎゅっと抱きしめ、優しく頭を撫でた。


...認め、られた。

スジュナは、この家の一員として受け入れられたのだ。

私はスジュナの耳元で、優しく囁く。

よく、頑張ったね...お疲れ様。


「よかったね」


そう言って笑いかけると、スジュナは一層へなへなと眉を下げた。

「うわぁあぁん…………」

よしよしと背中をさすると、ラサバが瞳に涙を溜めて、スジュナを見下ろしているのに気づいた。

眉はこの上なく下がっているが、スジュナを見る目は愛おしそうに揺れている。