きっと、ここにいる劇団員皆が、男と同じ事を思っていたに違いない。
「だからな、おとといここに帰ってきた時、本当に驚いたんだ。お前は二年前と明らかに違う、明るい瞳で俺たちを出迎えた。新しい恋人でも出来たかと思ったが、お前の口ぶりからしてどうやら違う事がわかった」
男の視線が、ラサバからスジュナへ移った。
男は、スジュナをじっと見つめる。
私のそばでその肩が少し震え、身構えたのを感じた。
「今わかったよ。どうやら君だったようだ。君が、ラサバを救ってくれたんだな。たった二年で、君はラサバを立ち直らせ、絆を育んだ。君には、それだけの力があるようだ」
スジュナが目を見開いて、男を見た。
段々と、瞳が潤んで来る。
「父さん……それって………」
クランが男を見た。
期待と不安で、いっぱいの瞳と声だった。
クランに答える代わりに、男はスジュナにひとつ問いかけた。



