月夜の翡翠と貴方



「…! パパ!!」

眉を下げ、見るからに気弱そうなその男は、スジュナの姿を見るなり更に眉を下げる。

そして、しー、と立てた人差し指を唇に当て、スジュナに静かにするよう言った。

「ど…どうして…公園で待っていなさいと、言ったじゃないか」

「……だ、だってパパ、全然戻ってこないんだもん…………」

そう、じわじわとスジュナは瞳を潤ませる。

この子の言葉からして、この男が父親なのだろう。

しかし、はぐれた…訳ではないのだろうか?


「……参ったな……ん?」

困ったように頭をかいた男は、こちらに目を向け、びくりと肩を震わせた。

…そのときはじめて、彼はスジュナの後ろに立つ私達に気づいたようだった。


「スジュナ、この方々は…………」

「…あ、あの……っ…」


スジュナを見つめ慌て始める男に、ルトが話をしようとすると、スジュナがにこにこと愛らしく笑った。

「スジュナと一緒に来てくれたの。らぶらぶカップルだよ〜、パパ。さっきだってほっぺにキスしてたもーん」

「!!」

みっ、見られていた!?