はなの香りがほのかにかおる。
春のよき季節…
開催された入学式。
…………は、完全にあくびもん。
だって、それ二年前にしましたもん。
しかも、去年も見てましたもん。
他人の行事なんてただ眠いだけ。
早く終わらないかな〜。
きっと、ここにいるみんなが思ってることでしょ?
「あっこー。終わったら起こしてねぇ。」
そういって、そそくさ寝る体制をつくる。
「あ。寝ちゃダメでしょ!
てか、あんただけずるい。私もねるっ!」
「えー。起こしてくんなきゃ、全員起立で遅れるっていう毎年恒例引き起こしちゃうよ?」
そういえば、むっとしながら「わかった。起こしてあげるわよ。」と言ってくれるあっここと、佐伯晶子(サエキアキコ)。
さっすが。持つべきものは友達だね。
長ったるいお偉いさん方のご挨拶のあいだに、頭を下げて目を瞑る。
少しずつが遠ざかる意識を感じながら、私は眠りについた。
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―――――――
『新入生代表挨拶。』
「………はい」
びくっ…