「ふん…」
そう鼻で笑うと、突然走り出した!!
「ちょ、ちょっと、待ちなさいユカ!!」
私も慌て後を追って走り出した。
私は今でこそスポーツをしていないが、高校時代は陸上部だった。普通の人相手に、走り負けるなんて事はまずない。
私はユカの後を追い掛けた――
ユカはコンビニとは違う方向の横断歩道を渡ると、300メートル程進んだ所にある橋の真ん中で立ち止まり、振り返った。
そして、5メートル程離れた場所に立ち止まった私に向かって叫んだ。
「私がやったのよ!!
私がやった…それがどうだって言うのよ」
「それがどう…って、一体何を考えているのよ!!」
ユカは帽子を脱ぎ、10メートル程下を流れる川に投げ捨てた。
その瞬間、帽子の中に入れていた長い髪が風になびき、暗闇で街灯の光を反射してきらきらと光った。
「笑わせないで!!
あなた達が、私達本気で書いている作家に一体何をしたと思ってるの。
私は皆の思いを代行したに過ぎないわ!!」
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