電話を切ると直ぐ森田課長に経緯を報告し、編集は全面的に委託される形になった。

私はひとまずミユキの件は自分の手を離れたし、アリスからの連絡を待ちながら通常業務を始めた。


しかこの状態…
掲示板は閑散としていて、主要な作家達は顔すら出していない。

チェックするにも、チェックする所がない…


掲示板のチェックがあっという間に終わり、新着の感想を眺めていると、偶然アリス宛の感想を見付けた。

そういえば私は、アリスの作品をまだ読んでいない…


私はその感想から、アリスのプロフィールへと移動した。

「足跡帳は無しで、作品が2つか…」


その2つから受賞作品を選ぶと、早速内容を確認した。

表紙を見ただけで分かる大人びた表現と言葉の使い方は、ミユキと対照的だ。


ページを進めていく内にふと、どんな人達が読んでいるのか気になり、感想欄を開いた。

さすがに優秀賞を受賞しただけに、お祝いメッセージが多い…



「あれ?」


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