「唯は死んだ」
私が誰かの感想欄で見たあの言葉…
由妃が誰にも話さず代わりをしている以上、本当は誰も知っている筈がない情報…
そう、犯人以外は――!!
でも、あれが誰の感想欄だったのか覚えている筈もなく…
アクセスが減ったとはいえ、この膨大な作品数全ての感想欄をチェックするなんて、時間がいくらかかるか分からない。
それに、もし削除されていれば、もう見付からない。
ただ、あの書き込みがあった事だけは間違いない。つまり、犯人かそれに近い人間が、作家として活動しているのだ!!
やがて電車は東京都内に入り、自宅の最寄り駅に到着した。
私は電車を降りると、改札を抜けた所で立ち止まり駅構内の時計に目をやった。
「14時過ぎか…」
どうりでお腹も空いたはずだ。
どこかで何か食べて帰るかな…
それとも、コンビニで弁当でも買って帰ろうか?
そういえば、数日前コンビニ前の横断歩道で信号待ちをしている時に、黒いキャップの――
あれは確か女性だったな…
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