小野寺さんを筆頭に室内のスタッフが発する空気が痛い。
最近、サイト運営が上手く回転していない…
私は自分の業務をこなしながら、ミーティング資料を整理した。
そして私と森田課長を含めた4人だけになった19時過ぎ、更に事件が起こる――
パソコンに向かいミーティング資料のまとめをしていた私の耳に、不意に電話のコールが飛び込んできた。
妙に中途半端な時間の電話に、背筋に悪寒が走った。
まさか、また誰かが交通事故なんて事は…
私は嫌な予感がしながら、手を伸ばし一番近い電話の受話器を取った。
その瞬間、余りの事に私は言葉を失った…
「森田課長…
小野寺さんが…」
流石に、いつも冷静な森田課長も一瞬にして顔色が変わった。
そして急いで荷物をまとめると、慌てて部屋を後にした。
小野寺さんまでが…
小野寺さんまでが、交通事故だなんて…
しかも、横断歩道で信号待ちをしていて車道に飛び込むなんて…
そんな馬鹿な――
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