私は自分のデスク上のノートパソコンを閉じると、デスクの横に置いていた鞄を持って立ち上がった。


「今日も疲れた…」
そう呟きながら背伸びをすると、オフィスの扉まで歩き、蛍光灯を消した。

そしてオフィスを出て右側に10メートル程行った位置にあるエレベーターに乗り、1階に下りて通用口から外に出た。


最近はいつも遅いので、守衛さんともすっかり顔馴染みになってしまった。



私は会社から徒歩で20分程離れたマンションで、実家を離れて一人暮らしをしている。

とはいえ、この辺りのマンションは家賃が高いので、6畳の本当に狭いワンルームマンションだ。


「いらっしゃいませ」

最近は帰宅途中に、このコンビニに立ち寄って弁当を買って帰る事が日課になっている。


自動ドアから店舗内に入るとすぐ右側が雑誌売り場になっていて、最近は文庫本やケータイ小説まで売っている。

当然、うちの会社で出版したケータイ小説も、コンビニの本棚に堂々と並んでいる。


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