管理人



翌日――


いつもの時間に会社に着くと、私は室内の様子を見て、扉の所で思わず立ち尽くした。

「な、何これ…」


私達ケータイ小説サイトの部署が、何者かによって荒らされていたのだ!!


本棚や書庫はもちろん、個人デスクの引き出しまで中身が全て出され、周囲に散乱していた。


一体誰が…


私が茫然と立ち尽くしていると、いつも私の直ぐ後に来る森田課長がやって来た。

「酷い状態だな」

「か、課長…」


森田課長は足の踏み場も無い程物が散乱した床を慎重に歩くと、一番奥にある自分のデスクに行った。

そして、デスクの引き出しを確認した後に顔を上げて私を見た。

「とりあえず片付けよう。基本的に我々の仕事は、パソコンだけ無事なら大丈夫だ。

全てのパソコンの電源を入れて無事なら、それで良い」


私は森田課長の対応に少し驚いた。

「警察には通報しなくて良いんですか?」

「しなくて良い。
警察が来て業務が中断する方が、利用者にとって困る事だからな」


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