「あの子も駄目だったか…
私の後継者になれる様な子は、いないのかね。

優れた文章力と非情な心を持った、才能ある子は…




ああ、いらっしゃい。

あなたは確か、里川君の妹さんの…
そうそう、千里さん。

何か探し物かい?」


「あなたですね…

岸本の時も、今回の田中の事も、危険な韻の使い方を教えたのは!!」

「さて…
何の話しか、さっぱり――」
「とぼけないで下さい!!
韻で人の行動を操作する暗示をかけられるのは、日本広しと言えど、あなたしかいません。

それに、2件ともあなたと関わりのある人物です。
田中の部屋からは、あなたが個人的に教えた教本が、見付かっているんですよ!!」



「そうかい…

それで、私をどうしようと言うんだい?
法で、私が裁けるとでも言うのかい…」

「そ、それは――…」


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