特集作品に熱中しているうちに他のスタッフは全員帰宅していて、気が付くと既に23時を過ぎていた。
「ん――…」
ひとまずず3作品とも読み終え、私は大きく伸びをした。
後は、これらの作品の要約をすれば良いだけだ…
まだ特集の切り替えまで5日あるし、そんなに急ぐ必要もないだろう。
今日は、もう一度掲示板の書き込みを確認したら帰宅しよう。
第三者として、ケータイ小説サイトを利用してみたいし…
その時――
パソコンの画面を覗き込んでいる私の肩を、誰かがポンポンと軽く2回叩いた。
直ぐに振り返ったが、そこには誰もいないなかった…
不審に思い、更に辺りを見回すと、昨日と同じ様に扉が少し開いていた。
変だな…
確かに、誰かが肩を叩いたと思ったのに。
掲示板を確認してみたが、不適切な書き込みどころか、書き込み自体が殆ど無い状態だった。
この状況だと、明日は今日よりもっとアクセス数が減っているかも知れないな。
「ふう…」
大きな溜め息を吐くと、パソコンの電源を切って部屋を後にした。
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