女性…
女性のスタッフで、そんな雑用を頼まれるのは、当時新人だった人物だ。

2年前となると――



「確かAYUMIって、田中だったんじゃなかった?」

唐突に愛美が口を挟んだ。

「そうよ。
その田中と、今日ここで15時に待ち合わせしてるの」

千里が平然と、その犯人とおぼしき人物と、待ち合わせをしている事を口にした。


「ま、待って。
でも、本人に問いただしたとしても、知らないって言われればそれまでじゃない…」

私が慌てて止めようとすると、千里が笑いながら私に説明を始めた。

「大丈夫。
そんな事をしなくても、分かる方法があるから…

Ryoって人のプロフィールからホームページを確認したけど、本人宛にメールを送信する欄があった。

田中は昔から携帯依存症だったから、間違いなくメールは転送する様に設定してる筈。

だから、目の前でホームページからRyo宛にメールすれば良いのよ。

3人で続けて、ドンドンメールをすれば、田中の携帯電話は鳴りっぱなしになるから」


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