大量の相互投票の書き込みに、うんざりしながらも感想欄の削除を実行し…
募集内容を読めば分かる様な問い合わせに、1件ずつ丁寧に返信していると、その後の就業時間は潰れた。
「ふあ…」
溜め息と共に背伸びをし、課長席の背後の壁にある時計を見ると、既に20時を回っていた。
さすがに疲れた。
もういっその事、作家自身が削除するなり、違反通報してくれれば探す手間も省けるのに…
あ、通報――
そうか…
通報画面があった!!
相手を通報する為には、書き込みを残しておかなければならない。
相手のプロフィールを確認した後、作家がとる手段は通報だ!!
通報画面なら、作家しか見る事がない。しかも、あの韻が使われた文章を読んだ直後に見る可能性が高い…
そうだ。
繭子は、通報する前に誹謗中傷のコメントを削除したから無事だったんだ!!
私の中で、何となくバラバラだった点が、1つの線になり始めた…
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