その日の正午を少し回った頃、昼食の為に近くの喫茶店に行っていた私の携帯電話に、再びメールの着信があった。

パスタが盛られた皿の、すぐ横に置いていた携帯電話の振動で、水が入ったコップがビリビリと揺れた。


私はパスタを口に運びながら、左手で携帯電話を開いた…

「繭子!!」

メールの送り主は繭子だった。

私は昨日ホームページからメールを送信した時、いつでも受信出来る様に、携帯電話のアドレスを入力しておいたのだ。


>メールありがとうございました。
意味はよく分かりませんでしたが、直ぐに削除しておきました。

最近、何人も作家さんが亡くなられたと聞いています。
それと、何か関係があるのでしょうか?


繭子は私のメールを悪戯などではなく、噂になっている著名作家の自殺等に関連して考えてくれたみたいだった。

ひとまず繭子の無事が確認出来て、ほっと胸を撫で下ろした。


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