検索欄にRyoと入力し、すぐにプロフィールから作品に行った。
そして、作品に移動し感想欄の書き込みを調べた――
「携帯電話…」
私はがっくりと肩を落とした。Ryoのサイト登録も、書き込みも全て携帯電話からのものだったのだ…
これでは同一人物かどうか、全く分からない。
それに、もし同一人物だったとしても、Ryoの本当の名前も住所も分からない。
それを調べる作業もあるのに、後3日しかないなんて…
このままだと、絶対に間に合わない。
そんな項垂れて椅子に座っている私の耳に、鞄に入れたままだった携帯電話のバイブ音が聞こえてきた。
2回で切れた所をみると、メールの着信だろう…
私は前屈みになり、デスクの横に置いていた鞄の中に手を突っ込んだ。
千里…?
メールの送信元を確認すると、千里と表示されていた。
そういえば、昨日Ryoの事を千里に知らせていたんだった…
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