私は森田課長と共に職場に戻ると、再び管理人として掲示板等のチェックを開始した。
とはいえ、殆ど書き込みも無い現状では余り仕事が無い…
私は一通りチェックを終えると、机の横に置いていた鞄から自分の携帯電話を取り出した。
よし――
自分が利用者になって、何が原因でこれほどまでにアクセスが減少しているのか調査してみよう!!
私は自分の会社が運営しているケータイ小説サイトにアクセスすると、利用者登録を始めた。
自分が管理しているサイトに登録するというのも、何か不思議な気持ちだ…
それから10分程かかり、ようやくプロフィールの登録が終わり登録が完了した。
「ふう…」
意外と登録する事項が多くて面倒で、思わず溜め息が出た。
「あー、吉川君!!」
その時、一番奥の窓際の席でこちらに向かって座っていた森田課長が、私に声を掛けてきた。
「今回から、半月に1度の特集記事を書いてくれないかな?
特集内容と、ピックアップする作品はこちらから指示するから」
「分かりました」
今の業務が退屈で仕方なかった私は、二つ返事で請け負った。
.