「韻を使用した文章を書くには、かなりの文章力が必要」

千里の言っていた事を考慮すると、読者投票がトップだったこの2人は、まさに条件通りだ…


「一応、千里にRyoの作品を読んでみてもらおう…」

私は千里にメールで、Ryoの作品を読んでみてもらう様に依頼した。

後は明日の朝出社して、管理画面からIPを確認してみれば、同一人物かどうかはっきりする。


私はメールを送信すると、途中だった弁当をようやく食べ始めた。


ただ…
どうやって韻の効果を発動させたのかが分からなければ、仮にAYUMIかRyoが犯人だったとしても、何も立証出来ない。

作家しか見ない物、関係しない事って一体何だろう?


私はその事を考えながら、ぼんやりとサイト内を徘徊していた。

するといつの間にか、去年のケータイ小説作家大賞で協賛企業賞を受賞し、ようやく今月書籍化された作品を開いていた。


「タンポポの咲く丘かあ。良いよね、この作品…

あ――!!」


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